PG(ポイントガード)は「パスが主体の方が良い理由」。
得点が取れるPGがいいってのは、NBA式でよく言われる。
本当か?
◾︎パサーポイントガードが良い理由
1、配球
誰にパスを出すのか?
凄く簡単に言うと、良い状態でシュートを撃つために誰にパスを出すのか?
NBAでミソッカスなんざいない。
皆んなシュートが上手い。
なもんで、ドフリーの状況さえ作れれば誰でも何処からでも決められる。
ジョーダンが個人技で50点獲るのと、フリーな味方を使って1人頭10点ずつ獲るのとは同じ50点でしかない。
しかしながら、ジョーダンの調子で試合が決まるより、チームメイトの全員に分散してる分「安定する」。
結果「勝つためにはパスが配球された方がいい」。
2、それを盾に他の選択肢が活きる
パサー型ポイントガードが何もできないか?ってーと、んなわけない。
基本的にドライブは得意だし、フリーなら3ポイントシュートも決められるタイプが多い。
ポイントはフリーで持った時に「動きながらフリーの味方を作る事ができる」事。
ドライブしてって、ヘルプが来ればそこで空いた味方にパスをする。
来なければそのままシュートを決める。
スクリーンを使いながらピック&ロールで味方を使う、などなどの方法がある。
自分で行くしかないウエストブルックのようなタイプでは「突っ込むしかない」。
ロンドやシモンズのようなパサータイプであれば、「味方を活かしながら自分も活きる事ができる」。
結果、「自分も人も活きる」。
3、配球が来ると分かれば動く
シモンズがドライブしていったとしよう。
あわよくフリーになれば必ずパスが来る。
ウエストブルックがドライブしていったとしよう。
あわよくフリーになっても大半は自分で撃つ。
即ちほとんどパスが来ない。
さて、あなたがパスの受け手だったとしたら「どっちの方が献身的に動こうとするだろうか?」。
聞くまでもないよな。
結果「グループとしての機能性が上がる」。
◾︎チームとして成り立たせるために「パサー型ポイントガードが必要」
パサー型ポイントガードが「配球」し、それを盾に「自分でも点を獲り」、さらにそれを警戒した相手を使って「フリーな味方を作る」。
もっともボールに触るからこそ、もっとも味方を活かす事を考える必要がある。
そのための「パス」であり、「パスがあった上での」シュートになる。
まずシュートではなく、まずは「パス」。
自分が輝くことよりも、味方と一緒に輝く。
これこそが真のポイントガード。
◾︎現役トップ3
1、カリー
言わずと知れた「3Pシュート」。
しかしながらそれ以上に、パスが上手く、ドライブ上手い事。
自分が最多得点じゃないのに勝つ試合の方が多い。
*平均得点は25だが、18シーズンはもっと低い。
自分がいい形で撃てるなら撃つけど、そこにこだわりはないってのが、現役ナンバーワンたる所以。
2、シモンズ
カリーとは逆に「外のシュートがない」。
むしろ完全に割り切ってて、外で持った場合は「ドライブ」か「パス」しかない。
だからこそ、周りと一緒に崩す必要がある。
その結果、味方を使うのが非常に上手く、ちょっとでもDFが空くと一級品のドライブで点が取れる。
自分で得点力がないわけじゃない(15得点くらい)が、パスで味方を使う方が優先順位が高い。
チームメイトに、エンビート、バトラー、レディック、マスカーラ、シャメットなどのシューターが揃ってる関係もあって、尚の事活きる。
76ersが面白い所以はこの人がいるから。
3、ドンチッチ
マーベリックスの星。
基礎がしっかりしてるっつーか、頭おかしい。
独力で点を取れる上にパスも出せる。
スリーポイントも、ドライブも、パスも、全てが高水準。
ちょっと本気で凄まじい。
見てて楽しいどころじゃない。
しばらくNBAで名前を聞き続けることになるプレーヤー。
◾︎まとめ
パサー型ポイントガードはチームを成り立たせるために必須。
ハーデンが勝てず、歴史上アイバーソンですら勝てなかったのはその辺が理由。
自分が活きるために周りを我慢させてる。
良いポイントガードは、周りを気持ち良くプレーさせながら自分も活きる。
カリーやシモンズがまさにそれ。
ウエストブルック、ジョンウォールなんかは周りを我慢させる。
これだと勝てない。
得点がなによりも重要だと思うのは素人考えであり、もっと深い視点から見ればチームケミストリーを上げてくれるポイントガードの存在は必須だと分かる。
一番多くボールに触るだけに、もっとも献身的で効率的なプレーを選択できる必要がある。
自分が行くのをファーストオプションにしてる自己中では、チームで勝つ事ができない。
「見たまんま」なんだ実際。
なもんで、味方も自分も活かせるポイントガードに注目していきましょう♪